チームメンテナンスのためのオリジナルのリフレクション手法”KSAC”

周藤大輔モニカ株式会社代表取締役 CEO 兼 COO

みんな大好き、KPT。プロジェクトやミーティングのあとに、チェックしますよね。では、チームの関係性を整える「KPTのようなもの」はないのか。ここでは、そんな発想で作られた、チームのメンテナンスに特化したオリジナルのフレームワーク、KSACをご紹介します。

リーダーシップの機能を職務遂行機能(パフォーマンス)と集団維持機能(メンテナンス)の2つの次元から説明しているのが三隅二不二のPM理論なわけですが、このうち、パフォーマンスの向上に役立つリフレクションの手法としては、KPTが有名です。モニカ社内でも、研修やイベントの運営のリフレクションにはKPTを良く使ってます。

ところで、メンテナンスの向上のためのリフレクション手法ってないよね?ということでモニカメンバーが考えたリフレクションの手法が、ここで紹介するKSAC(ケーサック)です。紙とペンがあればできますので、特に1on1ミーティングをした後とか、社内メンバーでお茶会ミーティングした後とかのリフレクションにオススメです。

KSACとは?

KSACは、Know、Support、Act、Considerの頭文字を取った造語です。

実はコミュニケーションツール”Monica”のフィードバックカードにも使用しているフレームワークで、対話の中で自己開示をしたチームメンバーの心理的安全に繋がるようなフィードバックを集約して、ぎゅぎゅっとまとめて作ったものです。

  • Know:知れてよかったこと
  • Support:サポートできそうなこと
  • Act:これやってみたい!これやろう!と思ったこと
  • Consider:検討しないといけないこと

フィードバックが苦手な人も、これらの4つのポイントを押さえた伝え方を心がけることで、フィードバック上手になれます(言い切った!)。そして、対話したことへの意味付け(まさにリフレクションですね)がしっかりできるというわけです。

KSACのやり方

ここでは、1on1ミーティングをやったあとのリフレクションを想定します。

上司の人も部下の人も、KSACを表にして手元に置いておくのがオススメです。話す順番は、聴き役である上司から先にすると良いでしょう。

たとえば、こんな感じで。

具体的なやり方ですが、1on1で話し終えたところで5分ほどを取り、出てきた話をそれぞれのボックスの中に書いて、K→S→A→Cの順番で部下に伝えてあげます。

部下の人は、上司からのフィードバックに答える形で、KSACを上司に伝えます。

なお、K→S→A→Cの順番で、と書きましたが、無理にKSACの4つ全てを伝える必要はありません。

また順番も必ずこの通りでなくてもOKですが、軽いフィードバックから少しずつレベルを上げていくイメージでオススメしています。

ちなみに3人以上での対話のリフレクションをする場合は、みんなが話し役兼聴き役になるはずなので、KSACを話す準備ができた人からすればOKです。簡単でしょ。

まとめ

以上が、KSACを使って、対話をリフレクションするやり方でした。

最近はようやく、職場における”心理的安全性”の大切さが説かれるようになってきており、そのための1on1ミーティングやメンター制度といった、従業員同士の対話の機会を増やす取組みが広がってきています。

そんな従業員の対話の機会をより良いものにするための一助として、ぜひKSACを使ってみてください。(ついでにMonicaも買って欲しいな)

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